8月23日(日) 15:00 ~ 18:00 zoom開催

9月26日(土) 15:00-18:00 zoom開催

2020年度の読書会はZOOMで、8月・9月の2ヶ月にわたり行われました。「高校英語授業における文法指導を考える」(アルク選書)を対象図書と設定しました。

読書会では、さまざまな意見が交わされ、予定していた3時間、合計6時間では短いと感じるほどでした。以下、簡単ではありますが読書会での議論の一部を紹介させていただきます。

・文法指導の必要性は以前と変わらず高いはず

大学において、英語力が高い・低いに関わらず文法指導を求める声が学生から届いている現状がある。文法はコミュニケーションとは切り離せない関係にある。文法が正しくない英語を話すと「相手に値踏み」されてしまうこともあるため、英語が通じる・通じないを超えた英語を身につける必要があるのはないか。

・文法を覚えるのではなく、理解する

定型表現を覚え、使えるようになるだけでは、その表現の文法構造はわからない。応用できない。使えること、と文法構造を理解することは別物。小学生は定型表現をよく使う。しかし応用はできない。表現を使えているが、理解とは違うと実感。

・活動を通じた文法指導での教員の役割

活動を通じた文法指導では、教員が狙いを定めたinputを生徒に与える必要があるため、教員が計画性を持って授業を行う必要がある。どのようなinputを与え、どのような活動をさせるのか。そして、どのタイミングでどのようなフィードバックを与えるべきか、これらを組み合わせ、綿密な授業準備が必要になる。

2020年度の読書会を通して、指導内容によって日本語・英語を設定し、生徒の発達段階(中・高・大)に合わせた指導内容、授業設計の必要性を共有することができました。平成29年・30年に改定された学習指導要領により、日本の英語教育ではコミュニケーション能力を育成することが求められていと思われます。その中で、文法指導の重要性を再認識することができた素晴らしい機会となりました。

8月・9月と2ヶ月にわたり行われた読書会ですが、会員みなさまのご助力により、無事に終えることができました。

心より感謝申し上げます。

文責:肥田和樹