2026年度 第1回研究会 【 TALK TIME 】(告知が遅れてしまったため、ご案内はTALK会員の方へのみメールにてご案内させていただきました)

日 時:2025年5月23日(土)
    総会:17:00〜17:15
    研究会:17:15〜19:00


会 場:ハイブリッド開催

    早稲田大学早稲田キャンパス3号館710教室, 及び,Zoom

話題提供・司会:山口 高領 氏(秀明大学)

テーマ:「ネットワーク知識ゼロから始めるDocker環境やローカルLLMの構築・運用術」

【概要】
教育・研究・事務に使える環境構築について、以下のような話題で共有できたらと考えています。ハードウェアに少しお金はかかりますが、基本的に無料で定評のあるアプリ・ライブラリを紹介します。

・研究室のNASをTailscale(安全なネットワーク)で自宅とつなぎ、サーバーとして活用する方法。
・Dockerを活用した音声の「文字起こし」や「ポーズ分析(授業映像の可視化)」の実践。
・プライバシーを保護した「ローカルLLM」の構築。
・その他、プロンプトエンジニアリングを超えた生成AIの利用法。

【参加者後記】今回の山口先生のお話を通じて、教育・研究現場におけるAI活用の現実的なアプローチと、その安全な運用方法について多くの学びを得ることができた。まず、手軽に利用できるクラウド型LLMの裏に潜む、教育・研究分野ならではの倫理的・法的なリスクについて深く認識することができた。具体的には、プロバイダ側にデータが残るブラックボックス性や事後の同意撤回(オプトアウト)への対応の難しさに加え、特に英作文や振り返りシートといった機微なデータにおいては、名前を伏せても誤りの傾向や文脈から個人が特定されてしまう「再識別リスク」があるという指摘はどれも納得だった。これらのリスクを根本から低減し、プライバシーを死守するための現実的な手段として、完全オフラインで稼働するローカルLLMの大きな可能性を感じた。ローカルLLMはクラウド型のように大容量の処理や汎用的な処理をこなすことは困難だが、RAM diskを用いた速度改善や、Dockerを活用してPC環境を汚さずにGPUパワーを100%引き出す方法など、ハードウェア環境を適切に整える具体的な手法を学ぶことができた。ミニマムな運用からスタートし、自身の研究・教育目的に最適化したローカルLLM環境を構築するための「はじめの一歩」を踏み出す道筋が明確になった。