TALK(田辺英語教育学研究会)


 
 
2017年度 第9回 TALK 例会のお知らせです
KLA・TALK 第16回 合同セッション】
日 時: 2018年2月10日(土) 14:00~17:15
場 所: 東京大学 駒場キャンパス 18号館 4階 コラボレーションルーム3

<プログラム> 予定
14:00~ 開会の辞:トム・ガリー 氏 (KLA会長)
14:15~15:15 講 演:教員研修のための音声教育プラットフォームの構築:発音学習とその指導に関する基礎調査の報告
講演者:折井 麻美子 氏
[TALK会員:早稲田大学教育学部英語英文科 教授]
  (含・質疑応答15分) ※講演言語は日本語
 
15:25~16:10 発表1:「小学校英語教育」は学校現場でどのように捉えられているか: 公立小学校における事例の紹介
発表者:目黒 沙也香 氏
[KLA会員:東京大学大学院総合文化研究科 博士課程]
  (含・質疑応答15分) ※発表言語は英語
 
16:20~17:05 発表2:英語の文強勢:ピッチ変動と長さ
発表者:佐々木 彩子 氏
[TALK会員:早稲田大学 非常勤講師]
  (含・質疑応答15分) ※発表言語は日本語
 
17:05- 閉会の辞:トム・ガリー 氏 (KLA会長)
 
18:00~20:30 懇親会
詳 細

<講演>
タイトル:教員研修のための音声教育プラットフォームの構築:発音学習とその指導に関する基礎調査の報告
講演概要: 現行および次期学習指導要領では、英語の四技能を統合してバランスよく習得するコミュニケーション能力の育成を目指しており、日本人が苦手とする音声面(発音・会話・聴解能力)の重要性はますます高まっている。英語指導に携わる教員には、高度な英語運用能力と、音声面での適切な指導スキルが求められている。しかし、既存の教員研修は授業力全般や学級運営能力向上のための研修が大半であり、教員自身の発音能力や、音声に関する専門知識と指導スキルの習得を目的とした教員研修はほとんどなく、その整備が急務となっている。

本研究は、英語指導に携わる現職教員(小・中・高)の発音能力および音声指導力向上を、e-learningを用いた音声教育研修プラットフォームを構築して支援することを目的としている(科研 基盤(B)15H03228)。プラットフォームは、オンデマンドによる理論面の講義、発音ソフト練習と対面ワークショップでの発音トレーニング、ALTとの授業を想定した英会話セミナーを併用して継続的に実施し、合わせてその効果を検証するものである。

本講演では、まず学習指導要領における発音とその学習に関する指針を確認し、さらに現場における発音指導の状況を概観する。さらに、各校種の教員が、自身の発音や発音指導に対してどのような意識を持っているかを、2013年(夏季研修、杉並区)および2017年(教員免許更新講習、早大)に実施した紙面調査の結果に基づいて報告する。さらに、発音ソフトを用いた研修の有用性と開発上の課題についても、2016年(「英語音声学」授業、早大)と2017年(教員免許更新講習、早大)の調査に基づいて考察する。


<発表1 (KLA)>
タイトル:「小学校英語教育」は学校現場でどのように捉えられているか:公立小学校における事例の紹介
要 旨: 日本の公立小学校における英語教育導入の是非、またその理念や目的、方法などの方向性をめぐってはさまざまな意見が示されてきた。平成29年3月に次期小学校学習指導要領が公示され、中学年には外国語活動、高学年にはいよいよ教科としての「外国語」を行う方針が示された。本研究は、公立小学校の教員や児童が小学校での英語教育に対してどのような認識を持っているか、また英語の導入が他教科の授業数や1日のタイムスケジュール、教員の業務等、小学校全体の営みにどのような影響を与えているかを明らかにすることを目的とし、事例として関東圏内のZ市にある3つの公立小学校を対象に調査を行なっている。本発表では、教師が小学校の英語の授業に対してどのように感じているかについて焦点を当てたい。

<発表2 (TALK)>
タイトル:英語の文強勢:ピッチ変動と長さ
要 旨: 昨年出版した専門書 Acquiring English Sentence Stress: Pitch and Musical Sensitivity と、その後の研究について発表させていただきたい。
  1. 新しいピッチ曲線の開発
    英語のピッチ変動を英語学習者に視覚的に指導するために、英語母語話者と英語学習者のピッチ変動を視覚的に比較できる新しいピッチ曲線を開発した。
  2. 文強勢の知覚におけるピッチ変動の役割
    1955年のFryによる語強勢に関する実験以降、単語レベルの強勢の研究は多く行われたが、文レベルの研究はあまり行われていなかった。文レベルの強勢におけるピッチの影響をアメリカ英語母語話者 40人、イギリス英語母語話者 36人、日本人英語学習者 116人で調べ、ピッチ変動が文強勢を知覚する1つの要因であることを明らかにした。
  3. 英語と音楽の関係
    音楽は数学(時空間的論理能力)を向上させるという研究があるが (Rauscher, et al., 1997)、音楽と言語の関係についての研究 (Patel, 2008) はあまり多くない。音楽の知覚(音楽能力)と英語の文強勢の知覚(言語知覚)に関係があるかどうかを日本人英語学習者 81人と150人で調べた。
  4. 文強勢の知覚におけるピッチと長さの役割
    文強勢の知覚における長さとピッチの役割を41人の英語母語話者で調べ、文強勢の知覚においてピッチ変動と長さが大切な要素であることを確認した。
参加費: 会員…無料 / 非会員…初回は無料/2回目からは各回500円
(非会員で参加ご希望の方は事前に事務局までご連絡ください)
お問い合わせ:事務局宛にメール(office@talk-waseda.net @は半角にしてください)でご連絡ください。
 
2018年1月7日更新